京都府長岡京市の歯科・歯医者「おだに歯科クリニック」の症例ページです。

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部分矯正治療を行い、すきっ歯の歯の位置を整えてからかぶせ治療を行った症例

かぶせ治療を行うに当たり、相手の歯の位置はバランスを取るためにもとても重要です。

矯正治療を併用するとかぶせ治療の条件を改善できることがあります。

40代 女性 歯が削れてどんどん短くなってきた症例

こちらの患者様は、過去に嘔吐を繰り返した時期があり、その影響でいわゆる「酸蝕症」といって、歯の外側の硬いエナメル質の部分が溶けてしまい、内側の柔らかい象牙質の部分が露出している状態でした。それに加えて噛む力が非常に強い患者様だったため、象牙質が露出し始めた頃から歯の摩耗のスピードが急激に増し、歯が短くなってきていることが考えられました。このままいくと神経が露出して神経を取る処置が必要となり、徐々に歯の予後が悪くなっていくことも考えられました。

治療計画

歯の内側を守るために外側にヘルメットをかぶせるようなイメージで、かぶせ治療を計画しましたが、相手の歯の位置がバランスをとりにくい位置にあり、歯を削る量を少なくするためにも、かぶせ治療前に部分矯正治療を行い、かぶせ治療を行いやすいかみ合わせへと調整することになりました。また、同時にすきっ歯も改善することを計画しました。

矯正治療

こちらが矯正後の状態で、すきっ歯は改善し、かみ合わせの関係も改善したため、ここからかぶせ治療を行っていきました。

矯正診断 3.3万円(税込)

インビザラインを用いた部分矯正 マウスピース14枚 66万円(税込)

起こりうるリスク :歯肉炎、歯周病、歯根吸収、歯肉退縮

かぶせ治療

まずはこのように模型上で「診断用ワックスアップ」といってシミュレーションを行い、患者様と共有し、この形を目指してかぶせ物を行なっていくこととなりました。

そしてプロビジョナルレストレーション(治療用義歯)にて機能評価を行った上で、細部の調整を進め、最終のかぶせ治療を行っていきました。

ピンク印:かぶせ治療した部位

最終のかぶせものには、セラミックを用いないフルジルコニアクラウンを選択しました。本来、前歯には見た目の調和を考えるとセラミックの歯が第一選択となりますが、こちらの患者様に関してはフルジルコニアクラウンが妥当だと判断できました。その理由としては、

❶フルジルコニアは歯を削る量を最小限にできる(削る量が多くなると神経に近づいてしまう)。セラミックのかぶせものとなると、フレームの厚み+セラミックの厚みが必要となるため、1mm多く削る必要が生じるため、今回の神経を残すための治療コンセプトにおいてセラミック治療はマイナスが生じてしまうため、フルジルコニアが良いと判断できた。

❷患者様は噛む力が強く、歯が欠けてしまったりするリスクもあったので、余計にセラミックを用いたくない。

❸本来前歯に1本だけフルジルコニアクラウンを入れると透明感の違いから色が浮いてしまう可能性があるが、今回は左右2本ずつ対称的に修復していくことからもそこまで見た目の違和感が出ないと予測できた。

❹ジルコニアは摩耗しにくく、相手の歯も摩耗しにくい。

❺コスト面もフルジルコニアはセラミックより経済的。

以上を根拠に、フルジルコニアクラウン修復を行いました。

フルジルコニアクラウン:14.3万円(税込)/本

治療後のリスクとしては、必ずしもご希望通りの見た目にならない可能性があります。また、根の問題が生じた場合、根管治療の必要性が生じる可能性があります。

治療後のレントゲンですが、神経を残して問題なく修復できていることが確認できました。

術前&術後の比較

初診時と治療終了時の比較です。本来の歯の長さを取り戻し、審美的かつ機能的な歯を作ることができました。

ナイトガード &メインテナンス

過去の研究報告より、ほとんどの人が夜間寝ている間は数倍もの力で噛んでいることが分かっています。

治療後はナイトガード と言われるマウスピースを作製し、お口全体にかかる力のリスクを軽減し、長期安定を目指してメインテナンスへと移行しました。

ナイトガード :2.5万円

マウスピースは消耗品として使用します。これは、交換可能なものを消耗させ、何回も繰り返し治療することができない歯を守るという意味があります。噛む力が強い方は磨耗が早いので、2年に1回くらいのペースで作製する場合もあります。嘔吐反射が強い方は、まれに使用が難しい場合があります。

1年 経過時

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