「噛む」ことは、人間が栄養摂取するために必要な行動であります。
実は噛むことはそれだけではなくその他にもさまざまな影響があり、
脳を活性化し、身体のバランスを取り、運動能力の向上などにも関わっていると言われています。
以前の記事でもご紹介しましたが、グラフのように「噛めない」ことは認知症の発症リスクを約1.9倍上昇させることが報告されています。
また、虫歯や歯周病、歯の破折などは歯の予後に大きな影響を与えますが、実はそこにはかみ合わせの力も影響していることがほとんどです。
かみ合わせが安定していなければ、歯や歯の支えの組織に過度な力が加わり、ダメージを受けることが多いです。
例えば歯周病は、歯石などの沈着により歯の周りに炎症が生じ、歯の支えの骨が吸収していく病気ですが、炎症が生じたところに過度の力がかかると炎症自体が強くなり、骨の吸収が加速します。
虫歯も力の影響で歯の表面にマイクロクラックと言われる細かいヒビが入ることで、ヒビの部分から歯の内部に細菌の侵入が起こりやすくなり、虫歯が発生しやすくなります。
さらにはかみ合わせが安定していないとあごの問題である顎関節症(がくかんせつしょう)を招くリスクまで上がります。
かみ合わせのバランスが取れていないと肩こり、頭痛などの身体の不調和につながることも多いです。
かみ合わせは皆様の生涯にとっても大切なことなのです。